概要
(クラウン)
1955年に初代が登場して以来、日本のモータリゼーションの発展と共に進化・熟成を重ねてきたクラウン。15代目となる現行モデルは、日本専用車ながら世界基準を満たすクルマ作りを目指し、トヨタのクルマ作りの構造改革「TNGA」の技術をフル活用して刷新。
エクステリアは4ドアセダンながらもリアウィンドウを寝かせた6ライトの伸びやかなスタイルに刷新するが、ボディサイズは日本のユーザーを重視して先代とほぼ同じだ。
インテリアも刷新されインパネ周りは上下にレイアウトされたダブルディスプレイ仕様が特長となっている。居住性は低重心にこだわるもヒップポイントは先代とほぼ同等。頭上スペースはルーフラインを上手に取ることで見た目以上の広さが確保される。
パワートレインは直4-2.5Lダイナミックフォースエンジン+モーター、直4-2.0L直噴ターボ、V6-3.5L+モーター(マルチステージハイブリッド)の3種類を用意。
プラットフォームは全面刷新され、基本骨格はレクサスLS/LCと同じGA-Lながらも全幅を1800mmに収めた通称「GA-Lナロー」を採用。フロントミドシップ、重量物の最適配置や低重心設計、前後重量配分50:50と原理原則に基づいた設計だ。
走りの味付けは、先代では「快適性重視のロイヤル」、「走りのアスリート」とキャラクターを分けていたが、新型は「クラウンを一つにする」をテーマに、まずノーマル系を乗り心地と走りで先代アスリートを超えるレベルにアップ。CMでも話題となったが、日本専用モデルながらも自動車開発の聖地「ニュルブルクリンク」で確認走行を行ない、テストドライバーからも高い評価を得たと言う。
RSはより走りを意識したセットアップが施されるが、「クラウンの走りのフラッグシップ」と呼ばれる2.0L直噴ターボには、リアのスタビリティをより高める「リアフロアブレース」と、振動感を低減させステアリングの滑らかさと正確性を更に引き上げる「パフォーマンスダンパー」をプラス。その走りは「おまえはスポーツセダンか!!」と錯覚するくらいの回頭性の高さと狙ったラインを正確にトレースできるコントロール性、そして限界性能の高さを備える。
自動車研究家 山本シンヤ
■ レジンモデル
■ 開閉機構ナシ