概要
(スカイラインRSターボ)
1981年登場6代目スカイラインはCMキャラクターにアメリカの俳優でレーサーでもあるポール・ニューマンが務めたこともあり、「ニューマン・スカイライン」と呼ばれた。
デビュー当初は直列6気筒エンジン搭載の「GT」、直列4気筒搭載の「TI」と先代(通称ジャパン)と同じラインアップだったが、2ヶ月遅れで登場したのが「RS」である。
注目はS20以来となるDOHC4バルブ採用のスポーツエンジン「FJ20」である。元を辿ると日産のモータースポーツ用ユニットとして開発された物で高い信頼性と耐久性が特長。シリンダーブロックは専用設計、カムシャフト駆動は2ステージ式ダブルローラーチェーン、バブル周りは直動式リフターにインナー式調整シム採用など生産性やコストなどは二の次……。2Lで150ps/18.5kgmのスペックはS20に匹敵したが、4気筒ということからGT-Rの名は与えられなかった。
厳しい排ガス規制を乗り切った国産メーカーは高性能化を進めパワー競争も白熱。もちろんFJ20も短期間で大きくレベルアップが図られた。まずは1983年にターボ化された国産初の4バルブDOHCターボ「FJ20ET」だ。ギャレットT3タービンにより190ps/23.0kgmと出力アップ。3500rpmくらいから過給が始まるいわゆる「ドッカンターボ」で、上手く走らせるにはコツも必要だったが、その加速力は衝撃的だった。今回のモデルはこのモデルがベースだ。
同年にマイナーチェンジが行なわれ、RSのフロントマスクは「三本グリル」から「グリルレス」へと変更。この形状から「鉄仮面」と呼ばれた。更に1984年に世界初となる4バルブDOHCターボ+インタークーラーの「ターボC」を追加。リッター100psを超える205ps/25.0kgmのスペックは、当時の2L最強だった。このようにRSは排ガス規制で牙を抜かれていたスカイラインのスポーツイメージを大きく引き上げた。
また、市販車だけでなくモータースポーツ(シルエットフォーミュラ)やTV(西部警察の「RS軍団」)の人気も相まって、「強いスカイライン」の復活を印象づけた。
しかし、そんなRSは1985年に7代目にフルモデルチェンジされるとラインアップから消滅。60年にも渡るスカイラインの歴史の中では短命だったものの、多くの人の記憶に残る一台と言えるだろう。
■ レジンモデル
■ 開閉機構ナシ